私を悩ませるムスコの中耳炎。
治療の基本は、抗生剤の内服とマメな鼻水の吸引です。
最近、抗生剤が効かない耐性菌の出現が問題になっていて、
抗生剤の乱用に警鐘を鳴らすメッセージも目にしますが、
少なくとも、私が出会った中では小児科医も耳鼻科医も、処方の基本は抗生剤のようです。
抗生剤が必要な時もあると理解しているものの、
ムスコの場合、冬を中心として一年の半分は中耳炎を繰り返しっぱなしなので、
長期にわたっての抗生剤の内服を避けたいと考えるようになってきました。
理由は二つ。
一つは耐性菌の問題。
ムスコの場合は、だんだん抗生剤が効かなくなり、
大人が飲むような強い抗生剤へと処方がエスカレートしていき、
耐性菌の怖さをリアルに感じました。
肺炎など命に関わる時のために、抗生剤は奥の手として温存しておきたいという気持ち。
二つめは腸内細菌と皮膚常在菌の問題。
消化吸収だけでなく、免疫や情緒の安定にまで関与しているといわれる腸内細菌。
そして、皮膚の健康を守ってくれている皮膚常在菌。
抗生剤は、病原菌だけでなく、これらの有用な細菌にまでダメージを与えてしまいます。
その影響で、中耳炎が治ったとしても、ムスコの身体と肌の健やかさが損なわれているのではないかという不安。
幸いにも、私の抗生剤を避けたい気持ちを汲んでくださる耳鼻科との出会いがあり、
今では、漢方と、必要な時にはごく弱い抗生剤を処方してもらえる様になりました。
そして、母として出来る大切な事が、予防のためのホームケア。
悩んでいる時に私が出会った本がこちら。
ハーバル・アンチバイオティクス [ スティーブン・ハロッド・ビューナー ]
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抗生剤の限界を示し、天然の植物がその代替となる可能性を示唆する内容です。
残念ながら、ここで紹介されているハーブのほとんどは身近ではない中で、
私が目をとめたのはハチミツ(特にマヌカハニー)
ハチミツ=蜂の蜜、ではなく、
ハチミツ=蜂が集めた植物の花の蜜、です。
なので、これも立派な天然の植物。
本の中では、抗生物質様作用があるとして、
傷への外用と、呼吸器系の感染症への内服が紹介されていました。
実は、本を読む少し前からサロンのスタッフにすすめられて、
ムスコには毎日少量を舐めてもらう様になっていました。
それからは、中耳炎が悪化する事がぐんと減ったように感じています。
そして、本の最後に書かれてあるのは、
免疫系の強化が、病気から身を守るために何よりも重要だという事。
この章には、エキナセアなどなじみのあるハーブも並んでいます。
やっぱり、ここがホームケアの要ですね。
耳鼻科の先生がおっしゃるには、2歳半頃が慢性中耳炎を卒業できるかどうかの分かれ目とか。
まさに中耳炎のピークの季節を、その2歳半で迎えるムスコ。
保育園ではそろそろ鼻水を垂らしたお友達が増えてきましたが、
今年こそ風邪予防に万全を期すぞ!と、
保育園の帰り、自転車で坂道を必死でこぎながら誓って振り返ると、
熟睡するムスコの姿があったのでした。